2020.07.30
いつもスタッフブログをご覧頂きありがとうございます。 株式会社マイタウン西武の宮内邦年(みやうち くにとし)です(*^▽^*) 公図とは何か、皆様ご存知でしょうか。 法務局に備え付けられている図面で、土地の大まかな位置や形状を表した図面で、法的な図面です。 一般に旧土地台帳施行細則第2条の規定に基づく地図のことを指すが、広義には下記のものを包括した概念である。 不動産登記法第14条第1項に規定する地図 不動産登記法第14条第4項に規定する地図に準ずる図面 これらは登記所が管理し閲覧することができます。 多くは明治時代の地租改正の際に作成されました。 現在の登記所(法務局)には、土地の区画を明確にするための資料として地図が備え付けられていますが、地図が備え付けられるまでの間、“地図に準ずる図面”として地図代わりに公図が備え付けられていました。 当時の技術では正確な測量が難しかったこともあり、現状とは異なることもありますが、公図以外に土地の位置や形状が記載されている資料がない地域では、土地の大まかな位置や形状を把握するための資料として今でも利用されています。 現在では“地籍調査”という事業のもと、公図を正確な地図へ置き換える作業が進行していますが、2018年(平成30年)度末時点で進捗率は全国平均52%にとどまっています。 【図面の見方】 土地の地番・土地の大まかな形状や大きさ・隣接地との位置関係などは図面からわかります。 調査のポイントとして 地番がない土地(無地番地)は、一般的に国が所有し各自治体が管理しています。なお、国から各自治体へ順次譲与されています。 14条地図ではない公図は、不正確であることも多く、住宅地図と公図の形状が全く異なっている公図混乱(こうずこんらん)や、土地の大きさや長さのゆがみなども珍しくありません。また、「同じ丁目に同じ地番が2つある」「無地番だと思ったら地番の書き漏れだった」などという記載ミスもあるため、おかしいと思ったら法務局の窓口で確認しましょう。 縮尺もあてになりませんが、市街地地域は250分の1または500分の1、村落・農耕地地域は500分の1または1,000分の1、山林・原野地域は1,000分の1または2,500分の1です。 公図は不動産売買を行う際に必ず使用致します。 不動産について分からないことがあれば、お気軽にご相談くださいませ。
2020.06.15
マイタウン西武のブログをご覧の皆様、こんにちは。 用地仕入部の萩生田です。 さて、今回は私のメインの職務の用地の仕入に欠かせない物件調査の基本となる、登記簿謄本・登記事項証明書の見方について簡単に説明させていただきます。 登記簿謄本を取得できても、そこに書かれている情報の意味が理解できなければ困ってしまいます。そこで、ここでは登記簿謄本の見方を解説させていただこうと思います。 まず、登記簿謄本は、上から順に①表題部・②権利部(甲区)・③権利部(乙区)・④共同担保目録という4つのパートから成り立っています。 ① 表題部 表題部には、その物件がどこにあるのか、広さはどうか、誰が所有しているのか(現所有者)といったことが書かれています。 土地と建物で構成が違うので、分けてご説明します。 土地 「所在」と「地番」は分けて表示されますが、この2つの記載を合わせたものが正確な所在地になります。この見本の土地の所在地は「特別区南都町一丁目101番」となります。 なお登記制度では土地を特定するために地番で管理するのに対して、建物に対して番号を割り当てているのが住居表示(住所)です。そのため両者は異なります。 「地目」の欄には、宅地・田・畑・山林・公衆用道路・雑種地といった土地の用途が記載されます。 ただし、登記簿謄本の地目の記載と現在の土地の使用状況が異なっていることも多いので、注意が必要です。土地を購入するときなどは登記簿謄本の記載だけを鵜呑みにせず、現地確認などもしっかり行う必要があります。 「地積」の欄にはその土地の面積が記載されますが、この数字が必ずしも正しいとは限りません。この点についても売買などの取引をする際には注意が必要です。 「原因及びその日付[登記の日付]」の欄には、その土地が表示登記された原因と日付が記載されます。表示登記とは、その土地の特定を目的として表題部の登記をすることです。 「所有者」の欄には、その土地が表示登記された時点での所有者の住所と氏名が記載されます。表題部の所有者の欄は不動産の特定を目的として記載されるものなので、ここに所有者と記載されていても第三者に対する対抗力はありません。 見本では所有者の欄に甲野太郎さんの住所と氏名が記載されていますが、その下に下線が引かれています。登記簿謄本には下線がよく登場しますが、下線が引かれた部分は、その内容が変更されたり消滅したりしたことを意味しています。 建物 建物の登記簿謄本の表題部では「所在」の欄に番地まで記載されます。これによって敷地を特定しています。番地とは別に「家屋番号」の記載もあり、これによって建物を特定しています。 「種類」の欄には、居宅・店舗・共同住宅・事務所・倉庫・車庫といった建物の用途が記載されます。 「構造」の欄には、その建物の建築材料、屋根の種類、何階建てなのかという3点を記載することで構造を特定しています。見本では木造で屋根は瓦ぶき、2階建ての住居だということが特定されています。 「床面積」の欄には、各階ごとに計測された面積が記載されます。 見本ではさらに、附属建物として物置の表示が記載されています。1つの建物について1つの登記簿が作られるのが原則ですが、物置や車庫などのように主たる建物と一体となって使用される建物の場合は、この見本のように附属建物として表示されます。 なお、建物の登記簿謄本に記載されている種類・構造・床面積は、土地の地目・地積と同じように、現況と異なる場合も多いので、売買などの取り引きをする際には注意が必要です。 ② 権利部(甲区) 権利部(甲区)には、所有権に関する内容が記載されます。最初の所有者から現在の所有者まで、いつ、どのような原因で所有権が移転したのかがわかるようになっています。 見本では、まず平成20年10月15日に甲野太郎さんがこの不動産の最初の所有者として保存登記をし、その後、平成20年10月27日に「売買」によって所有者が法務五郎さんに変わったことがわかります。 所有権移転の原因としては、売買の他にも相続や贈与などがあります。 競売や差押え、仮登記、買戻特約なども権利部(甲区)に記載されます。そういった記載によって、その不動産が過去に競売されたことがわかったり、現に担保に入っていることがわかったりすることがあります。 そのような場合は、次の権利部(乙区)の記載をじっくり確認しなければなりません。 ③ 権利部(乙区) 権利部(乙区)には、所有権以外の権利に関する内容が記載されています。特に注意が必要なのは、抵当権や根抵当権などの担保権に関する記載です。 見本では、平成20年11月4日に法務五郎さんが株式会社南北銀行から4,000万円を借りて、同月12日にその担保としてこの不動産が抵当に入ったことがわかります。 この負債は、法務五郎さんがこの不動産を買うために組んだ住宅ローンかもしれませんが、登記簿謄本を見るだけでは断言できません。また、この負債が現在いくら残っているのかも不明です。 もしこの不動産を購入するのであれば、この負債の状況を十分に調査した上で必要な対策を取っておかないと、後で抵当権を実行されてせっかく買った不動産から立ち退かされることにもなりかねません。 ④ 共同担保目録 共同担保目録は同じ抵当権等がついている他の物件の表示 乙区に表示されている抵当権等について、この物件以外にも共同で担保されている物件があれば、共同担保目録に記載されます。 これから購入しようと思っている不動産の登記簿謄本を見て、乙区と共同担保目録に記載があれば、要注意です。 今回は簡単な説明しかできませんでしたが、私達プロでも複雑な内容に直面すると、判断が出来ない場合もあります。その時には、登記の専門家でもある司法書士の先生に教えてもらう事もあります。 不動産の売買には、登記簿謄本は欠かせない書類です。我々も見落としや間違いは許されませんので、神経を集中させて物件ごとにしっかりと調査をしています。 長々とお付き合いいただき、有難うございました。 不動産をお探し又はご売却をご検討のお客様、弊社のお近くにおいでになられる際には、是非、お立ち寄り頂き、何なりとお申し付けください。 お待ち申し上げております。
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