不動産を購入するときは、建物や土地自体の値段だけでなく、手数料などの諸費用もかかります。そのこと自体はご存知の方も多いと思います。しかし、実際にどのくらいの費用がかかるのかや、支払う時期などについて把握していないと、予想以上の出費に驚いてしまうことになるでしょう。
【諸費用ってなに?いつ・どこに支払うの?】
一戸建て・マンション・土地購入のどれにおいても、なんらかの諸費用はかかってきます。支払い先は、「不動産会社」「金融機関」「保険会社」「税金」に分けられます。そのなかでも特に大きいのが、不動産会社へ支払う「仲介手数料」と、住宅ローンを組んだときに保証会社へ支払う「ローン保証料」です。どちらも数十万円の費用がかかります。また、「印紙税」「登録免許税」「固定資産税」などの税金はそれぞれ数万円程度ですが、合わせるとそこそこ大きい額になります。
これらの諸費用は入居前にかかるものがほとんどで、「売買契約時」「決済時」「入居後」の3つに分けられます。そのなかでも、決済のときに支払う諸費用は数百万円をみておいてください。その後に、引っ越し費用や家具購入費、場合によってはリフォーム費用もかかるとなると、諸費用の額は予想以上に多くなります。
【一戸建て購入にかかる諸費用】
<購入申し込み時>
新築一戸建ての場合、購入したい物件が決まったらすぐに必要となることが多いのが「申込証拠金」です。これは、物件を買う意思があることを売り主に表示するための費用です。数万円程度が相場です。正式に売買契約をする際には、このお金は「手付金」としてあてられます。
<契約時>
●手付金
購入申し込みから1週間後を目安におこなう売買契約では「手付金」が必要です。金額は売り主と買い主で相談して決めますが、だいたい売買代金の5~10%程度が相場です。このお金は買い主の都合でキャンセルした場合でも、返金されることはありません。一方、売り主の都合でキャンセルになった場合は、手付金の2倍の額を買い主に対して支払います。
●仲介手数料の半金
新築一戸建ての多くは、契約時に「仲介手数料」の半分を不動産会社などの売り主に対して支払います。仲介手数料は、売買代金の3.24%+6.48万円(税込み)を上限として決めます。残りの半分は決済時に支払います。
●印紙税
印紙税は、売買契約書とローン契約書それぞれに対してかかります。契約時には売買契約書にかかる印紙税を支払います。売買契約書に関しては、契約金額によって軽減措置があります。1万円前後をみておくとよいでしょう。
<決済時>
引き渡しの直前までに、売買代金から手付金を引いた額を不動産会社へ振り込むのが一般的です。ローンを利用する場合は、ローン会社から決済の期日までに振り込んでもらいます。決済時には、その他にも以下の諸費用がかかります。
●印紙税
ローン契約書に対してかかる印紙税です。税額はローンの借入額によって異なりますが、1~2万円をみておくとよいでしょう。
●仲介手数料の半金
契約時に払った仲介手数料の残りの額を支払います。
●ローン事務手数料
ローンを借りる金融機関や、保証会社に対して支払う料金です。数万~数十万円程度かかります。
●ローン保証料
万が一、ローン返済ができなくなった場合に、返済を肩代わりしてもらう保証会社に対して支払う費用です。保証会社によって保証料は異なります。数十万円をみておくとよいでしょう。
●火災保険料
火災保険会社に支払う保険料です。物件の構造や保険期間(ローン返済期間)によって保険料が異なります。一戸建ての場合、数十万円程度をみておくとよいでしょう。
●登録免許税
売買によって不動産の持ち主が変わったときにかかる税金です。土地・建物それぞれにかかります。また、住宅ローンを申し込む際は、購入する建物に抵当権を設定するので、それに関しても税がかかってきます。全部合わせて10万円超ほどです。
●登記手数料
上記にあげた、土地・建物の登録手続きや抵当権の設定は、司法書士に代行してもらいます。その際にかかる費用のことを「登記手数料」と言います。建物の構造や床面積、地域の相場によって料金が異なります。新築一戸建ての場合は、登記のために建物を調査する「土地家屋調査士費用」もかかります。
●固定資産税
土地・建物にかかる市町村税です。「固定資産税評価額」と言われる土地・建物の額に対して税がかかります。税率はそれぞれの市町村によって異なりますが、標準税率は1.4%とされています。固定資産税評価額は、土地は時価の60~70%、建物は50~70%が目安となります。固定資産税は、翌年以降は、郵送されてくる課税通知書にしたがい、年4回に分けて支払います。(1年分をまとめて支払うことも可能)
●都市計画税
都市計画区域内にある土地・建物の「固定資産税評価額」に対してかかる市町村税です。税率は市町村税によって異なりますが、最大0.3%と決められています。中古マンションの場合、引き渡しの際に、売り主と買い主で日割り計算をして負担します。翌年以降は、固定資産税の納税通知書に一緒に記載されていますので、それにしたがって納入します。
●水道負担金
一戸建てを購入する場合、あらたに水道を利用する場合にかかる費用。自治体によって金額や必要かどうかの有無も異なります。
<家の建築時に支払う諸費用>
新築一戸建ての場合は、建築時にもさまざまな諸費用がかかることがあります。
●見積もり時の調査費用
家を建てるにはさまざまな調査が必要になってきます。敷地の測量、周辺状況の調査、地盤調査、法的制限のチェックなどを含めると、10万円前後かかることもあります。
●建築確認申請費用
10~20万円を目安とした費用がかかる。申請自体は建築会社が代行してくれます。
●地鎮祭の費用
地鎮祭の祭壇の費用や神主さんへの謝礼金などがかかります。地域によって異なりますが、相場は数万円程度とされています。
●上棟式の費用
建物の骨組みができたときにおこなう「棟上げ」のための費用です。10万円前後をみておくとよいでしょう。
<入居後>
不動産を取得したときに都道府県に払う「不動産取得税」というものがあります。土地・建物の「固定資産税評価額」に対して3%の税率でかかります。また、一定の条件をクリアすれば、軽減措置を受けることができます。不動産取得税に関しては、不動産登記から半年~1年で納税通知書が送られてきますので、それにしたがって支払いましょう。
【マンション購入にかかる諸費用】
<新築マンションの場合>
●購入申し込み時
新築一戸建てと同様に、新築マンションの場合、購入したい物件が決まったらすぐに必要となることが多いのが「申込証拠金」です。数万円程度が相場です。
●契約時
一戸建ての場合と同様に、手付金(売買代金の5~10%程度)と印紙税(1万程度)がかかります。
●決済時
一戸建ての場合と同様に、引き渡しの直前までに、売買代金から手付金を引いた額を不動産会社に振り込むのが一般的です。以下の諸費用は一戸建ての場合と同様にかかります。
・印紙税(1~2万円)
・ローン事務手数料(数万~数十万円)
・ローン保証料(数十万円)
・登録免許税(10万円超くらい)
・登記手数料(地域により異なる)
・火災保険料(マンションの場合は、数万程度)
・固定資産税(10~20万円ほど)
・都市計画税(数万円)
また、マンションの場合も「仲介手数料」がかかります。簡易計算式で「(物件価格×3%)+6万円」となっており、これに消費税がかかります。物件価格にもよりますが、だいたい100万円前後をみておくとよいでしょう。
●入居後
一戸建ての場合と同様に、都道府県に払う「不動産取得税」を支払います。
<中古マンションの場合>
契約時・決済時・入居後とも、新築マンションの場合と同様の諸費用がかかります。ただし、「固定資産税」と「都市計画税」においては注意が必要です。
●固定資産税
中古マンションを年の途中で購入した場合、引き渡しの際に、売り主と買い主で日割り計算をして負担します。だいたい数万円程度をみておくとよいでしょう。
●都市計画税
中古マンションの場合、引き渡しの際に、売り主と買い主で日割り計算をして負担します。翌年以降は、固定資産税の納税通知書に一緒に記載されていますので、それにしたがって納入します。
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不動産・土地にかかる諸費用は、「一戸建てorマンション」「新築or中古」などによって額が異なります。まずはどんな物件を購入したいのかを明確にして、それにかかる諸費用についても予算のなかに組み込んで考えていきましょう。
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